みなさん、こんにちは。
不動産鑑定士の池田孝(いけだたかし)です。
今日は本業と離れ、最近読んだ本のご紹介をします。
今回も新しい本ではなく、自宅の本棚に眠っている本の発掘です。
「成功への情熱 PASSION」 稲盛和夫 著
稲盛さんのフィロソフィーで最も有名なのは人生方程式ではないでしょうか。
私もこの考え方を知った時、やっぱりそうだよなぁと思いました。
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
初めて本書を読んだときは、私自身が今のような経営者になると思っておらず、資格を活かしつつも組織の一員として仕事をしていこうと思っていた時でした。したがって、読後の感想も「京セラの創業者である稲盛さんってやっぱりすごいなぁ。」程度だったような気がします。気になるところは線を引いたりしていましたが、今と違うところにも興味を持っていたようです。
今回、改めて読んでみて、多くの気づきを得ました。小さいながらも経営者となり、会社員であるときと考え方、見方が異なってきたのでしょう。前回以上に学ぶところが多かったです。いくつもの中から会社員の時のアンテナには引っかかってこなかった項目を3つだけご紹介します。
・公明正大に利益を追求する
→お客様の望まれる質の高い製品を供給するために一生懸命働いて、公明正大に利益を得るのです。自由な市場における利益は、社会の発展に奉仕したものに対する報酬なのです。
・才能を私物化しない
→人は、天賦の才を決して私物化してはなりません。むしろ、謙虚になり、集団のためにその才能を使うべきなのです。
・完全主義をめざす
→経営者は、完全性を追求することを、日々の習慣としなければなりません。
特に「完全主義をめざす」は私にとって目から鱗の内容でした。
というのは、効率的に仕事をしていくためには完全主義を排除するという考えが一般的だし、私自身がその通りだなと思って今まで仕事をしてきたからです。稲盛さんの考え方は真逆ですが、やっぱり化学者であり、お客様に製品を供給するのを生業とされ、お客様に満足して頂く高品質な製品を作ることを使命とされているのだなぁと強く感じました。
その一例として化学実験が出されていましたが、99%のところまでいっても最後の1%で失敗ということが往々にしてある。化学者はだから最後まで完全主義を貫く。そして、地震にもう少しのところで耐えられた橋などは何の意味もないとも書かれていました。まさにその通りと納得させられました。
私の仕事は時間があればあるだけ深く追求することが可能な仕事であります(終わりなき旅??自分の能力の限界が終着点)。一方で、ある程度のレベルまで至ればそこでやめることも可能な仕事です(専門家としての説明責任を満たすレベルの鑑定評価書)。「完全主義をめざす」を私の仕事にどのようにあてはめていくか、真剣に考えさせられました。
まだ、この問いに対しての自分自身で完全な答えは出せていませんが、その仕事に対して与えられた時間の中で最大限の成果を出す、ということだけは今まで同様にやっていきます!!
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